妊娠率を高めるために知っておきたい妊活準備(2024年2月更新)

妊娠率を高めるために知っておきたい妊活準備

そろそろ赤ちゃんが欲しいと「妊活」を意識し始めたけれど、具体的に何をすればいいのかわからない…という方も多いのではないでしょうか。この記事では、意外に知らない妊娠のしくみと、妊娠率を高めるために自分でできる妊活準備について紹介します。

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そもそも妊娠とは?妊娠成立はタイミングが重要

妊娠とは、卵子と精子が出会い受精し、受精卵が子宮内膜に着床することで成立します。

卵子が卵巣から放出されることを「排卵」といい、通常は月に1回(各月経周期に1回)、1個の卵子が排卵されます。排卵後の卵子の寿命は短く、受精能力は排卵から24時間程度だといわれています。さらに、射精後の精子の寿命も短く、受精能力は射精後2〜3日程度だといわれています。

つまり、妊娠を成立させるためには、セックスを行うタイミング(卵子が排卵されたタイミングで、卵管内に受精能力を持つ精子があること)が非常に重要です。自分の排卵日を把握する方法については、事項で紹介していきます。

自分でできる3つの妊活準備

それでは妊娠率を高めるためにはどうしたらよいのでしょうか。自分でできる妊活準備の内容としては、大きく分けて3つあります。

1.妊娠のタイミングを逃さないための準備

卵子と精子の寿命を踏まえると、排卵日の2〜3日前ぐらいからセックスを行うことで、妊娠の可能性を高めることができます。卵子の寿命はとても短いので、排卵後よりも排卵前のほうが、妊娠の確率は高まるでしょう。

排卵日に合わせてセックスを行うためには、まず、自分の「排卵日」を把握することが重要です。排卵日は、次のような方法で調べることができます。

基礎体温

基礎体温を記録することで、排卵日を“確認”することができます。

女性の体温は、女性ホルモンの影響によって、基礎体温の高い「高温期」と基礎体温の低い「低温期」の2相に分かれます。一般的に、排卵は、低温期の最終日に起こることが多いといわれているため、高温期への移行をもって、排卵が確認できます。

つまり、基礎体温から排卵が確認できたときには、すでに排卵は終わっているため、基礎体温だけで正確な排卵日を予測することは難しいでしょう。

排卵日予測検査薬

排卵日予測検査薬を使用することで、排卵日を“事前に予測”することができます。

排卵が近づくと、女性ホルモンの一種である黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されます。この現象を「LHサージ」と呼び、一般的に、LHサージから40時間以内に排卵が起こるといわれています。

排卵日の少し前から排卵日予測検査薬を使用することで、尿中のLHサージを検出し、排卵日を予測することができます。


【先輩ママが選ぶ、排卵日予測検査薬】
排卵日予測検査薬を選ぶ際のポイントは、「使いやすさ」「LH検出感度」「価格(本数)」の3つです。ドゥーテストLHⅡは、初めて排卵日予測検査薬を使う方のために使いやすさを最大限に追求。LH検出感度は30mIU/mL、1本あたりの価格は348.3円(12回分の場合)。海外の製品と比べると価格は高くなりますが、ECサイトなどを利用することで安く購入することができます。


最近の研究では、女性の分泌物である”おりもの”にも黄体形成ホルモン(LH)が含まれており、おりものによる排卵日判定の感度は86%であることが確認されています(※1)。この研究結果をもとに、2023年11月7日に、ユニ・チャーム株式会社の生理ケアブランド「ソフィ」から、「ソフィ 妊活タイミングをチェックできるおりものシート」も発売されています。

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また、妊活というと、女性がするもののように思われるでしょうが、実は、日本人男性の5人に1人には、精子の濃度や運動率が低いといった不妊リスクが潜んでいるといわれています(※2)。

日常的に射精ができているから安心、精液の量が十分にあるから安心、というわけではありません。「体が健康だから大丈夫だろう」と検査を後回しにしていると、妊娠の機会を逃してしまう可能性も。まずは、自分の精子の状態を確認することからはじめましょう

最近では、病院での精液検査のほかに、「dotestスマートフォン用運動精子濃度テストキット」や「TENGA MEN’S LOUPE(テンガ メンズ ルーペ)」など、自宅で簡単に精子の状態が確認できる製品もあります。


【先輩パパが選ぶ、精子のセルフチェックキット】


(※1)女性の“おりもの”に排卵予測に必要な黄体形成ホルモン(LH)※1を発見 ~クレインバイオ社、京都看護大学と共同研究~(ユニ・チャーム株式会社)
(※2)あなたの“精子力”は大丈夫?ニッポン“精子力”クライシス(NHK)

2.妊娠しやすい身体をつくるための準備

妊娠しやすい時期にセックスを行っていても、最終的には卵子と精子に生命力がなければ、妊娠には至りません。つまり、妊娠を成立させるためには、質のいい卵子と精子が重要です。それでは卵子や精子の質を高めるためにはどうしたらよいのでしょうか。

生活習慣の改善

卵子や精子の質は加齢とともに低下(老化)するといわれていますが、喫煙習慣がある場合、タバコに含まれる有害物質の影響で、若くても卵子や精子が老化しているケースが多いこともわかっています。

また、過度な飲酒により妊娠率が低下するというデータもあるため、妊娠を望むのなら、禁煙や飲酒量の制限に取り組みましょう。最近では、愛飲家の方も満足できるノンアルコールドリンクがたくさんあるため、日々の飲み物を置き換えてみるのもおすすめです。

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また、BMIやストレスも卵子と精子の質に影響を与えることが報告されているので、バランスのとれた食事や適度な運動、良質な睡眠など、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。妊娠しやすい身体をつくるために摂取したい栄養素と避けたい嗜好品については、こちらの記事で紹介しています。

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そのほか、卵巣への血流が減少すると、卵子の発育に必要な栄養分や酸素が運ばれず、結果として卵子の質の低下を招きます。そのため、冷え性や低体温も、妊活中から改善に取り組む必要があります。冷えが妊娠・出産後に与える影響、食事や運動などで症状が改善しない場合の対策については、こちらの記事で紹介しています。

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サプリメントの摂取

食事だけで必要な栄養素を補うのが難しい…という方は、サプリメントを組み合わせるのがおすすめです。葉酸やビタミンD、ビタミンE、鉄、亜鉛などは妊娠率を高めるだけでなく、妊娠後も必要な栄養素です。特に、葉酸については、妊娠前から十分な量を摂取することで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害(二分脊椎や無脳症など)のリスクを低減するという報告があり、厚生労働省も妊活中の摂取を推奨しています。


【先輩ママが選ぶ、葉酸サプリメント】
葉酸サプリメントを選ぶ際のポイントは、「飲みやすさ」「葉酸の配合量」「栄養素の配合バランス」の3つです。エレビットは、つわりのときも負担なく摂取できるように、錠剤の大きさや匂い、粒数を追及。葉酸の配合量は、厚生労働省の摂取推奨量を満たす800μg/1日。妊娠中に不足しがちな葉酸や鉄をはじめ、合計18種類のビタミンとミネラルを配合しているため、複数のサプリメントを組み合わせる必要がありません。


葉酸サプリメントを選ぶ際のポイントとおすすめのサプリメントについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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3.妊娠後に後悔しないための準備

葉酸の摂取のほかにも、妊娠前から行ったほうがよいとされていることがあります。最後に、妊娠後に後悔しないために、妊活中にやっておきたい準備を3つ紹介します。

予防接種

妊娠中に麻疹や風疹にかかると、流産や早産、赤ちゃんが先天性風疹症候群を持って生まれてくる可能性が高まることがわかっています。しかし、麻疹や風疹といった生ワクチンは、妊娠中に接種することができません。そのため、妊活中に接種することをおすすめします。

また、麻疹や風疹は接種後2ヶ月間程度の避妊期間が必要になるため、なるべく早く妊娠を望むのなら、早めに済ませておくのがよいでしょう。

産院選び

妊婦健診から出産(分娩)、産後の検診と長くお世話になる産院。一口に産院といっても、病院によってできること、できないことは違ってくるので、早めに情報収集を行い、信頼できる病院を見つけておくと安心です。

里帰り出産を希望する方は、健診で通う病院と、出産を行う病院の両方を探しておく必要があります。病院によっては、健診を受けないと分娩予約ができないところもあるので、早めに調べておくとよいでしょう。

出産後に、「あのとき、本当はこうしたかった…」と後悔しないための産院の選び方については、こちらの記事で紹介しています。

出産前に知っておきたい、後悔しない産院の選び方 出産前に知っておきたい、後悔しない産院の選び方

貯金・保険選び

現在お仕事をしている方の中には、妊娠成立後は、出産前後に産休・育休の取得を考えている方も多いのではないでしょうか。産休・育休中は、給与の代わりに収入を援助してくれる給付金が取得できます。しかし、初回の給付金(出産手当金)の支払日は、出産日から3ヶ月程度経った頃になることが多く、産休・育休中には収入がゼロになる期間が発生します。

一方で、この期間には妊婦健診や分娩・入院、産後すぐに必要になる育児用品(肌着やオムツなど)の購入など、なにかと出費がかさみます。また、意外と忘れがちなのが出産内祝い(出産祝いのお返し)やお宮参り、お食い初めなど、産後しばらくしてから必要になる費用。ある程度まとまった費用が必要になるため、早めに貯金をしておくと安心です。

分娩・入院費については、加入している健康保険から「出産育児一時金」が給付されるので、自己負担額は数万円程度に抑えることができるでしょう。ただし、妊娠期間中や分娩の際に医療的措置が必要となることによって、最終的な自己負担額が想定より増大するケースもあります。

民間の医療保険の中には、妊娠・分娩に伴う治療を目的とした入院を保障してくれるものもあるので、万が一の事態に備えて、民間の医療保険にも加入しておくと安心です。また、妊娠中に加入できる医療保険は限られているため、妊活中の検討・加入がおすすめです。

妊娠中に医療保険に加入する場合の注意点や加入におすすめのタイミングについては、こちらの記事で紹介しています。

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